BIMI用SVGロゴの作り方 — 「普通のSVG」では通らない理由と、失敗しない条件
最終更新: 2026-08-07
BIMIのロゴ準備で最初につまずくのがここです。デザイナーから受け取ったSVGをそのまま登録しても、通りません。BIMIが要求するのはSVG Tiny PS(SVG Tiny 1.2をベースにBIMI用の制約を加えたプロファイル)という専用形式だからです。
SVG Tiny PSとは、セキュリティ上危険な機能(スクリプトや外部読み込みなど)を禁止し、どの受信環境でも安全に同じ見た目で表示できるよう制限されたSVG形式です。 メールの受信画面という「他人の環境」に表示される画像なので、制約が厳しいのは理にかなっています。
要件チェックリスト
作成・変換後のファイルが次を満たしているか確認してください。
ファイル形式の要件
- ルート要素に
baseProfile="tiny-ps"の指定がある <title>要素が含まれている(ブランド名を記載)- スクリプト・アニメーション・インタラクティブ要素を含まない
- 外部ファイルの参照を含まない(外部CSS・外部画像・Webフォントの読み込み不可)
- ラスター画像(PNG/JPEG)の埋め込みを含まない
- PNGやJPEGそのものは不可(SVGのみ)
デザインの要件・推奨
- 正方形のキャンバスで、ロゴを中央に配置する
- 円形に切り抜かれても欠けないよう、四隅に余白を取る(受信画面のアイコンは丸表示が主流)
- 背景色を指定する(透明背景は、ダークモードで白いロゴが消える事故のもと)
- 小さく表示されても判別できるシンプルな図柄にする(細い線・小さな文字は潰れます)
Illustratorからの変換手順(概要)
- ロゴを正方形アートボードの中央に配置し、余白と背景色を設定する
- テキストはすべてアウトライン化する(フォント参照を残さない)
- SVGとして書き出す(この時点ではまだTiny PSではありません)
- 変換ツールでTiny PSへ変換する:BIMIの業界団体(BIMI Group)が案内している変換ツールを使うと、
baseProfileや禁止要素の除去を自動処理できます - テキストエディタで開き、
baseProfile="tiny-ps"と<title>があること、<script>や外部URL参照がないことを目視確認する
設置時の条件
ロゴファイルは、BIMIレコードから参照できる場所に公開します。
- HTTPSで配信すること(証明書エラーのないURL)
- URLはリダイレクトさせない(短縮URLや転送を挟まない)
- MIMEタイプは
image/svg+xmlで返す - WAFやBot対策が受信事業者の取得をブロックしないよう注意する
設置後は、診断ツールでBIMIレコードとあわせて確認できます。
よくある質問
Q. ロゴを変更したら、何を更新すればいいですか?
A. 同じURLでファイルを差し替えるのが基本です。VMC/CMCを取得している場合、証明書はロゴ画像と紐づいているため、ロゴ変更時は証明書の再発行が必要になります(→VMC・CMCガイド)。
Q. 要件をすべて満たしたのに表示されません。
A. ロゴファイル以外の条件(DMARCがp=quarantine以上か、送信ドメインの実績・評判、受信側の判断)も関わります。BIMIとはの前提条件から順に確認してください。
Q. グラデーションや複雑な効果は使えますか?
A. 単純なグラデーションは表示できる場合がありますが、フィルタ効果などは環境差のもとです。アイコンサイズで見せる画像なので、フラットでシンプルな版を用意するのが実務的です。